介護の仕事を続けていると、
ある時期から、こんな感覚が生まれます。
- できることは増えた
- 知識や経験も積んできた
- でも、なぜか楽にならない
新人の頃は、
「何ができるか」「何を覚えるか」がはっきりしていました。
ところが中級者になると、
スキルを積み重ねても、
思ったほど手応えが増えない。
その理由は、
必要なものが変わってきているからです。
スキルを増やしても、答えが出なくなった
中級者になると、
- だいたいの対応はできる
- マニュアルも理解している
- 研修で学んだことも知っている
それでも現場では、
- 判断に迷う
- 正解が分からない
- どれも間違いではない気がする
そんな場面が増えていきます。
ここで多くの人は、
「まだスキルが足りないのかもしれない」
と考えます。
でも実際には、
スキル不足が原因ではないことが多い。
中級者の現場には「問い」が増える
中級者の現場で増えてくるのは、
答えではなく「問い」です。
- この関わり方でよかったのか
- 今の判断は、誰のためだったのか
- 別の選択肢はなかったのか
これらは、
スキルや知識だけでは解決できません。
なぜなら、
人・状況・関係性が毎回違うからです。
問いを持てるようになったから、楽にならない
問いが増えると、
- すぐに答えを出せない
- 判断に時間がかかる
- 自信が揺らぐ
その結果、
「自分はまだ未熟なのでは」と感じやすくなります。
でも実は、
問いを持てるようになったからこそ、
楽にならなくなった。
それは、
仕事を雑に処理しなくなったということでもあります。
「問いを持つ力」は、完成しない力
スキルには、
- 習得
- 上達
- 到達
というゴールがあります。
一方で、
問いを持つ力には、ゴールがありません。
- 正解を決めすぎない
- 立ち止まって考える
- 状況に合わせて揺らぐ
これは、
完成を目指す力ではなく、使い続ける力です。
問いを持つことで、仕事の質が変わる
問いを持つようになると、
- 利用者を見る視点が増える
- チームの関係性に目が向く
- 自分の関わり方を振り返れる
結果として、
- 判断が丁寧になる
- 軽率な対応が減る
- 現場を大切に扱える
これらは、
スキル表には載りにくいけれど、
確実に現場の質を支えている力です。
中級者に必要なのは「できる人」になることではない
中級者になると、
- できる人
- 教えられる人
- 迷わない人
を目指してしまいがちです。
でも実際の現場では、
- 迷いながら考える
- すぐに答えを出さない
- 関係性を優先する
こうした姿勢のほうが、
安心や信頼につながることも多い。
中級者に必要なのは、
完成された姿ではなく、考え続ける姿勢です。
今は、問いを持ったままでいい
この段階で、
- 明確な答えを持つ
- 自信満々になる
- 迷わなくなる
必要はありません。
今は、
- どんな問いが浮かんでいるか
- 何に引っかかっているか
- 何を大事にしたいか
を、持ち続ける時期です。
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まとめ
- 中級者になると、スキルを増やしても楽にならないことがある
- それは不足ではなく、問いが増えたから
- 問いを持つ力は、完成しないが、使い続ける力
- 今は、答えを出さずに考え続けていい
問いを持てるようになったあなたは、
もう 次の段階に足を踏み入れています。
この記事を読んで、
- まだ考えがまとまりきらない
- 他の迷いも重なっている気がする
- 今の自分の立ち位置を、もう一度整理したい
そう感じた方は、
介護職5年前後の中級者向けに、立ち位置を整理するページに戻ってみてください。
今の感覚に近いテーマから、
無理なく読み進められるようになっています。
👉 介護職5年前後から考える「中級者」という立ち位置|答えを出さなくていい時期の過ごし方
今すぐ答えを出さなくても大丈夫です。
ここは、何度でも立ち戻っていい「整理の場所」として置いています。
ここまで読んでくれて、ありがとうございます。
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👉介護への学び直しノート
異業種から介護へ。迷いながら学び直す人のための記録ページです

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