介護の仕事を続けて、気づけば年数はそれなりに重なっている。
新人の頃に比べれば、できることも増えた。
それなのに、
- 前より楽になっていない
- むしろ気を張る場面が増えた
- 経験を積んだ実感と、しんどさが釣り合わない
そんな違和感を抱えていませんか。
「経験を積めば楽になる」
そう信じてきた人ほど、
この感覚に戸惑いやすいものです。
年数が増えれば楽になる、という前提
介護の現場では、
こんな前提が自然に共有されています。
- 年数を重ねれば余裕が出る
- 経験者は落ち着いている
- ベテランほど楽そうに見える
だから、
自分が楽になれていないと、
- どこか足りないのでは
- 成長していないのでは
- 向いていないのでは
と、自分に原因を探してしまう。
経験が増えるほど、背負うものも増える
でも実際には、
経験が増えるほど、
- 判断の幅が広がる
- 見える情報が増える
- 責任の半径が大きくなる
つまり、
楽になる要素と、重くなる要素が同時に増える
ということが起きています。
経験=軽くなる、ではありません。
楽にならないのは、経験を「使っている」から
新人の頃は、
- 言われた通りに動く
- 判断を委ねられる
- 失敗しても許される
その分、
責任の多くは自分の外にありました。
中級者になると、
- 自分で判断する
- 影響を考える
- 結果を引き受ける
経験を積んだ分、
自分で使う場面が増えている。
楽にならないのは、
経験をちゃんと使っている証拠でもあります。
見落としがちな視点は「経験の向き」
ここで一つ、
見落とされがちな視点があります。
それは、
経験を「自分を守るため」に使っているか、
「自分を追い込むため」に使っているか
という違いです。
- 「これくらいできて当たり前」
- 「経験者なんだから」
- 「前はできたのに」
こうした言葉で経験を使うと、
自分を追い込む方向に働きます。
経験は、評価の材料ではない
経験は本来、
- 判断を丁寧にする
- 視点を増やす
- 無理を減らす
ために使えるものです。
でも、
- 自分を評価する
- 他人と比べる
- 理想像に近づける
ために使い始めると、
楽になるどころか、
苦しさが増えてしまいます。
楽にならないのは、感度が下がっていないから
経験を積んでも楽にならない人は、
- 利用者への感度が高い
- 現場の変化に気づく
- 雑に扱えない
そういう人が多い。
これは、
- 効率が悪い
ではなく - 感度を保っている
という状態です。
楽にならないことを、
劣っているサインだと捉えなくていい。
今は、経験の「使い方」を見直す時期
この段階で必要なのは、
- さらに経験を積むこと
ではなく - 経験の使い方を調整すること
です。
- どこまで引き受けるか
- どこで手放すか
- どこに余白を残すか
経験があるからこそ、
この調整ができます。
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まとめ
- 経験を積んでも、必ず楽になるわけではない
- それは不足ではなく、背負うものが増えたから
- 見落としがちな視点は「経験の使い方」
- 今は、経験を調整していく時期
楽にならないあなたは、
経験を雑に扱っていません。
それは、
中級者としての感度を保っている証拠でもあります。
この記事を読んで、
- まだ考えがまとまりきらない
- 他の迷いも重なっている気がする
- 今の自分の立ち位置を、もう一度整理したい
そう感じた方は、
介護職5年前後の中級者向けに、立ち位置を整理するページに戻ってみてください。
今の感覚に近いテーマから、
無理なく読み進められるようになっています。
👉 介護職5年前後から考える「中級者」という立ち位置|答えを出さなくていい時期の過ごし方
今すぐ答えを出さなくても大丈夫です。
ここは、何度でも立ち戻っていい「整理の場所」として置いています。
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