はじめに|判断がしんどいのは、能力の問題ではない
介護の仕事を続けていると、
「判断がしんどい」と感じる瞬間が増えてきます。
- これで良かったのか
- 別の対応の方が正解だったのでは
- 誰かに確認した方がよかったのでは
でも、このしんどさは
経験が浅いから起きているわけではありません。
むしろ、
経験を積んできた人ほど感じやすいものです。
判断が楽にならない理由は「責任」だけではない
よく
「責任が重くなるから判断が大変になる」
と言われます。
それも一因ですが、
本当の理由は別のところにあります。
判断がしんどい人ほど、
一つの正解を探そうとし続けている ことが多いのです。
判断が楽になる人は「正解」を決めに行かない
判断が楽になっている人は、
実は 正解を決めに行っていません。
代わりに、こんな視点で考えています。
- 今の状況で、何が一番現実的か
- 利用者にとって、今は何を優先するか
- この判断で、どんな影響が考えられるか
ここで出しているのは
「正解」ではなく、
その場での“納得できる選択” です。
視点が変わると、判断の重さが変わる
判断が重くなるのは、
- 間違えてはいけない
- 正解を出さなければならない
- 後で責められたくない
こうした思考が重なったときです。
一方、判断が楽になる人は、
- 完璧ではない前提
- 情報は常に不十分
- 判断は修正できる
という前提に立っています。
「判断=決断」ではない
判断が楽な人は、
判断を 一発勝負の決断 だとは考えていません。
- 途中で見直せる
- 状況が変われば変えていい
- 周囲と共有しながら調整する
判断を
流れの中の一工程 として捉えています。
この視点があるだけで、
判断の心理的負担は大きく下がります。
判断の質を支えている、もう一つの視点
判断が楽になる人は、
「自分一人で背負う」視点からも離れています。
- チームの判断
- 組織の方針
- 利用者・家族との合意
こうした要素を
判断の材料として自然に組み込んでいる のです。
これは責任逃れではなく、
判断を現実に即したものにする視点 です。
判断が楽になる人が、判断後にしていること
判断が楽な人は、
判断したあとに あること をしています。
それは、
「正しかったかどうか」を考えることではありません。
- どんな前提で判断したか
- どこが難しかったか
- 次に同じ場面が来たらどう考えるか
こうして判断を
振り返りの材料 にしています。
この積み重ねが、
判断を少しずつ軽くしていきます。
判断が重いと感じているあなたへ
もし今、
- 判断するたびに疲れる
- 正解を探して動けなくなる
- 自分の判断に自信が持てない
そう感じているなら、
それは能力不足ではありません。
判断の前提が、まだ一つ前の段階にあるだけ です。
次に読む記事
後輩ができたとき、
「自分が先輩になる」という実感よりも先に、
戸惑いの方が大きかった人へ
→後輩ができて初めて気づいた、自分の成長と限界
まとめ
判断が楽になるのは、
正解を出せるようになったからではありません。
正解を出そうとしなくなったから です。
現場の判断は、
常に揺れながら、修正しながら進むもの。
その前提に立てたとき、
判断は少しずつ「仕事の一部」になっていきます。
ここまで読んで、
少し考えが整理されたり、
自分の今の立ち位置を見直したくなったら、
一度このページに戻ってみてください。

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