介護福祉士5年以上でも、なぜ楽にならなかったのか

介護福祉士として5年以上働いても、なぜか仕事が楽にならない。
周囲からは「中堅」「ベテラン」と呼ばれるようになったのに、
気持ちは軽くなるどころか、むしろ重くなっている――
そんな違和感を抱えていませんか。

この感覚は、能力不足でも、成長が止まったサインでもありません。
多くの場合、「立場が変わったのに、その立場を言葉として整理できていない」ことから生まれています。


経験を積めば、自然と楽になると思っていた

介護福祉士を取得し、現場経験も重ねてきた。
一通りの業務は理解しているし、判断も以前より早くなった。

だからこそ、
「ここから先は、少しずつ楽になるはずだ」
そう思っていた人は少なくありません。

けれど実際には、

・責任が増えた
・判断する場面が増えた
・迷いを口にしづらくなった

結果として、
身体ではなく、思考と感情が疲れていく段階に入ります。


「中堅」と呼ばれた瞬間に、立場が曖昧になる

中堅という言葉には、明確な定義がありません。

それでも現場では、
「中堅なんだから分かるよね」
「中堅なんだから任せるよ」
と、期待だけが先に置かれていきます。

このとき起きているのは、

  • 役割は増えた
  • 責任も増えた
  • でも、自分がどこまで引き受ける立場なのかは示されていない

という状態です。

つまり、
立場だけが先に進み、言葉が追いついていない

これが、中堅期のしんどさの正体です。


「できる人」でいようとするほど、楽にならなくなる

中堅になると、
できないことを見せにくくなります。

・迷っていること
・判断に自信がないこと
・違和感を覚えていること

これらを表に出すと、
「中堅なのに?」と思われそうで、
無意識に飲み込んでしまう。

その結果、

  • 一人で抱える判断が増える
  • 正解を出そうとして疲弊する
  • 楽になるどころか、緊張が常態化する

という状態に陥ります。


楽にならないのは、衰えではない

ここで一番伝えたいのは、
この状態は悪化ではないということです。

むしろ、

  • 現場が見えるようになった
  • 他者の立場を考える視点が増えた
  • 責任の重さを実感できるようになった

その結果として、
単純な「楽さ」は失われています。

つまり、
視野が広がった分、負荷の質が変わっただけなのです。


必要なのは「次の役割」ではなく、「立場の言語化」

この段階で必要なのは、

  • 管理職になるかどうか
  • 教える立場を引き受けるかどうか
  • 次のキャリアをどうするか

を決めることではありません。

まず必要なのは、

自分は、どこまでを引き受けて
どこからは引き受けないのか

これを言葉にすることです。

立場が言語化されていないままでは、
どんな選択をしても、
「引き受けすぎる」「抱え込みすぎる」形になってしまいます。


まとめ|楽にならなかったのは、立場が変わったから

介護福祉士5年以上でも楽にならない理由は、
あなたが成長していないからではありません。

立場が変わったのに、
その立場をどう引き受けるかを
誰も教えてくれなかっただけです。

急いで答えを出す必要はありません。
役割を決めきる必要もありません。

ただ、
「いまの自分の立場は、どんな状態なのか」
そこに言葉を与えるところから、
少しずつ楽さは戻ってきます。

中堅と呼ばれるようになってからの違和感や立場の揺れを、まとめて整理したページはこちら
👉介護福祉士5年以上、中堅と呼ばれるようになってから考える「自分の立場」|役割を言語化する時期

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